今回は「マジックアワー」について紹介します
マジックアワーと呼ばれる時間帯に写真を撮るとどんなに平凡な形式でも魔法がかかったように幻想的な写真にすることができちゃいます
せっかくカメラを始めたなら周りをあっと言わせる写真を撮ってみたくありませんか?
マジックアワーという時間帯に撮影すれば、初心者でも簡単に幻想的な写真を撮ることができます
ということで今回はマジックアワーの紹介をした上で、カメラ初心者向けにマジックアワー撮影時のカメラ設定や事前準備などについて紹介をします
この記事で知れること
- マジックアワーとは
- マジックアワー撮影のカメラ設定
- マジックアワー撮影前の準備
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マジックアワーとは
マジックアワーとは日の出前後・日没前後の空が美しい色に染まる時間帯のことをいいます
夜明けの時間帯、夕日から夜に向かっていく時間帯です
黄昏時(たそがれどき)やトワイライトなんて呼ばれ方もしますね
映画「君の名は。」では”かたわれどき”なんて呼ばれ方もしていました
空の色は日によって様々で真っ赤な燃えるような空色の日もあれば、優しいオレンジ、赤と青の美しいグラデーションの空になることもあります
マジックアワーはまさしく魔法の時間です
普段なら平凡な景色もマジックアワーになると魔法がかかったように幻想的な景色になることも

風景写真でもポートレート写真でも普段とはひと味違った写真にすることができます
マジックアワーはさらに「ゴールデンアワー」と「ブルーアワー」のふたつに分けることができます
ゴールデンアワーとブルーアワーの厳密な定義はありませんが、だいたい次のように分けることができます
ゴールデンアワー
- 太陽が地平線から+6度〜−2度の位置ある時間帯
- 綺麗な夕日の時間帯
- 40分くらい
ブルーアワー
- 太陽が地平線から−2度〜−6度の位置にある時間帯
- 空が青みがかってきて夕日が終わるなーっていう時間帯
- 20分くらい
時間を書いていますが、これもあくまでも目安です
長く続く日もあれば、一瞬で終わってしまう日もあります
ゴールデンアワーとは?
ゴールデンアワーは太陽が地平線から+6度〜−2度の位置ある時間帯です
日の出:太陽が出始めてから40分間
日 没:太陽が沈みきるまでの40分間
がだいたいの目安です
ゴールデンアワーは夕日の時間帯なので空はピンク、オレンジ、赤に染まります
太陽が地平線に近づくほど濃い赤になっていきます
空がオレンジに染まってるときは光が柔らかくなるのでポートレート写真や花や植物などの写真と相性が良くなります
空が赤くなってくると明暗がはっきりしてくるので、シルエットを活かした写真と相性がよくなりますね
ゴールデンアワーで撮影できる写真
ブルーアワーとは?
ブルーアワーは太陽が地平線から−2度〜−6度の位置にある時間帯です
日の出:太陽が昇る直前までの20分間
日 没:太陽が沈みきってからの20分間
がだいたいの目安です
ブルーアワーになると空が濃い青色へと変化していきます
中でもゴールデンアワーとの境目の地平線は赤、空は青という赤と青のコントラストが見られる瞬間は最高のシャッターチャンスです
また太陽が沈んだ後の青い空もすごく綺麗です
ブルーアワーの時間帯は風景写真はもちろん、太陽の光が弱くなるので夜景写真や星空写真とも相性が良くなります
ブルーアワーで撮影できる写真
マジックアワー撮影のポイント
ここからはゴールデンアワーやブルーアワーのマジックアワー写真を撮るための方法について紹介していきます
マジックアワーはほんの一瞬なのでしっかりと準備をして臨むことが大切です!
せっかく出かけて行ったのに全然うまく撮れませんでした・・・にはなりたくないですよね
マジックアワーの撮影をする前に
- 準備すべきもの
- 撮影方法
- 心構え
など大切なポイントをしっかりおさえて納得のいく1枚を撮影しましょう
マジックアワー撮影に必要なもの
まずはマジックアワー写真を撮影するために必要となるカメラなどの機材紹介をしていきます
一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ
まずは撮影するためのカメラを用意しましょう
このブログを見てくださっているという方は一眼レフかミラーレスカメラを持っている方だと思います
ISO値やシャッタースピード、ホワイトバランスを設定できるカメラであれば入門モデルでも大丈夫です
iPhoneのカメラでも撮影できないことはないですが、魅力的な写真を撮るならやっぱりしっかりとしたカメラを用意しておきたいですね
三脚
本格的に写真を撮るなら三脚は必須です
ゴールデンアワーの写真であれば、まだ光が強い時間帯なので手持ち撮影でも手ブレをしにくいですが、ブルーアワーは手持ちだと厳しいです
光が弱くなるため、手ブレする可能性大です!
あとは、ブルーアワーの時間帯は夜景との相性がとても良くなるのでスローシャッターを多用すると思います
せっかくなら三脚も用意してブルーアワーならではの写真を撮りにいきましょう!
レリーズ(リモートコントローラ)
三脚を持っていくならセットでレリーズも持っていきましょう
レリーズとは?
リモートでシャッターをきる道具です
ボタンを押すとシャッターをきることができます
三脚にカメラを固定していてもシャッターを押す瞬間にブレてしまう可能性があります
マジックアワーは本当に短いので、できるだけ失敗写真を減らしたいです
レリーズは1000円前後で買うことができるので、これを機に買っておくことをお勧めします
スローシャッター写真や夜景写真などを撮影するときにも役立ちます!
ハーフNDフィルター(減光フィルター)
ゴールデンアワーの時間帯はまだまだ太陽の光が強いです
マジックアワーの撮影は逆光を基本としますので、明暗差が激しく白とび・黒つぶれがしやすくなります
ハーフNDフィルターを使うことで明るい部分は少し暗く、暗い部分はそのままで撮影することができるので持っている方は持っていきましょう
持っていなければ設定でなんとかごまかしましょう笑
あとはオートブラケット撮影とHDR合成でなんとかする方法もあります
ND8/ND16フィルター(減光フィルター)
これも持っていればで問題ありません
雲に動きをつけたり、水面を滑らかにすることでまた一味違った写真を撮ることができます
先ほども載せた写真ですが、海が少し独特な感じがしますよね
これもシャッタースピードを遅めに設定して撮影しています
スローシャッター撮影もするのであれば、NDフィルターは必須です
NDフィルターは色々な場面で役立つので買っておいてもいいかもしれませんね
たとえば滝も白い糸のようにとらえることができます
マジックアワー撮影時のカメラ設定
マジックアワーの撮影でも
- 光が強いゴールデンアワー
- 光が弱いブルーアワー
では、カメラの設定が少し違ってきます
ゴールデンアワー、ブルーアワーのそれぞれの撮影時の基本的なカメラ設定について紹介します
ゴールデンアワー撮影時のカメラ設定
カメラの撮影モードは「Aモード(絞り優先)」が基本となります
なので、ダイヤルまたは設定から「Aモード」に変更してください
使ったことない方もいるかもしれませんがこれを機に使いこなせるようになりましょう!
まずは撮りたい被写体、構図に合わせて「絞り(F値)」を調整します
- 全体的にピントを合わせたい:F値を大きく
- ある1点にピントを合わせたい:F値を小さく
全体的にピントを合わせるときはF値8~11前後が綺麗に写ると思います
ボケ写真については被写体との距離によりますのでF値を少しずつ変えて調整してみてください
太陽の光条を出したいならF値を16前後まで絞るといいでしょう
次にISO値を設定します
ISO値がAUTO(オート)設定になっている場合はAUTOを解除してください
ISO値はまずは100に設定します
F値とISO値が設定できたら、シャッタースピードを確認しましょう
手持ち撮影の場合、手ブレしないシャッタースピードの目安は
1/レンズの焦点距離
です
レンズの焦点距離はレンズについている数字ですね
上の写真であれば焦点距離は10mmなので、シャッタースピードが1/10秒より早くなっていれば手ブレすることが少なくなります
ズームレンズの望遠側で撮影する際などは、例えば70mmになっていればシャッタースピードは1/70秒になるように調整します
シャッタースピードの調整はISO値で行います
ISO値100の設定でシャッタースピードが遅い場合はISO値を上げてみましょう
おそらくゴールデンアワーは太陽の光がつよいので、ISO値が100でもシャッタースピードが遅くなることはないと思います
最後にホワイトバランスも変更してみましょう
ホワイトバランスを変更することで写真の色味を変えることができます
見ている景色そのままを写真に写真に収めたいのであれば「自動」または「晴天」にしておきます
ゴールデンアワー独特のオレンジや赤い空を強調したいのであれば「曇天」「晴天日陰」を設定してみるといいでしょう
RAW現像をするのであれば後からでも変更できるのでAUTO(自動)だけでも問題ないですね
ブルーアワー撮影時のカメラ設定
つぎにブルーアワー撮影時のカメラ設定についてです
絞り(F値)の考えはゴールデンアワーと同じです
次にシャッタースピードとISO値ですが、ブルーアワーは光が弱くなっていますのでISO値100だと極端にシャッタースピードが遅くなってしまいます
その対応として次の2つがあります
- ISO値をあげる
- 三脚を使う
ISO値を上げることでシャッタースピードを速くすることができますが、ISO値を上げすぎると写真の画質が悪くなってしまうというデメリットがあります
ISO値が2000を超えてくるとザラザラしたノイズがのった写真になってしまうことが多くなります
せっかくいいカメラを使っているのにザラザラ写真になってしまうのは避けたいですよね・・・
そこで2つ目の三脚を使う方法です
三脚を使えばシャッタースピードを気にしなくて良くなります!
さらにレリーズをを使うことでシャッターを押す際のブレもなくすことができます
ブルーアワーでの撮影時はISOを低く設定すると1/3秒や1秒を超えることもありますが、三脚があれば無問題です!!
ブルーアワー撮影時のホワイトバランスは「蛍光灯」に設定してみると空の青色が映えると思います
もちろん自動で撮影しておいてあとでRaw現像するものありです
マジックアワー撮影の前準備
ここからは撮影前の準備について紹介します
マジックアワーは本当にすぐに終わってしまうので1分1秒を無駄にできません
旅行で訪れている場所であればなおさらです
そのチャンスを無駄にしないように事前準備・計画をしっかりしておきましょう
天気を調べておく
これは当たり前ですが、マジックアワーは天気が一番大切です
雨の日、厚い雲の日は綺麗なマジックアワーはほぼ見られないでしょう
撮影日には晴れている日を当てるようにしましょう!
マジックアワーの時間を調べておく
マジックアワーは日の出、日の入り前後の数十分間です
その日の何時何分に日の入り、日の出があるかをチェックしておきましょう
撮影地のロケハンをしよう
可能であれば事前に撮影地に赴いて構図の確認をしておきましょう
旅行先などであればそうはいきませんので、
- Photohito
- googole画像検索
などでどんな写真が撮れるかをチェックしておきましょう
その場を知っているのと知らないのでは撮れる写真に大きな差が出てきます
プロの写真家でもなんどもその地に足を運んで最高の1枚を撮影するというのはよくあることです
カメラ素人の私たちがぶっつけ本番で構図を考えていい写真を撮ろうなんて・・・
少ない時間の中で少しでもいい写真が撮れるように事前調査はしっかりしておきましょう
当日も構図を事前確認する
ロケハンで事前確認していても、その日その時間の状況によってベストな構図は少しずつ変わってきます
- あると思ってた植物がなくなっていた・・・
- できたばかりの建物がある・・・
とかね
撮影場所にはマジックアワーになる1時間前には着くようにして、その日のベストな構図を確認しておくと失敗が少なくなります!
マジックアワー撮影のまとめ
マジックアワーは本当に幻想的な写真を撮ることができます
ただ、撮影できる時間は非常に限られているのでしっかりと準備をしてから望むようにしましょう!
カメラ設定のおさらい、構図の確認など事前準備をしっかりとして、納得のいくベストなマジックアワー写真を撮影してみてください!
